債権回収(強制執行)

強制執行手続は、勝訴判決などの債務名義を得た人(債権者)が裁判所に申し立てをし、裁判所が強制的に相手方(債務者)に対する請求権を実現する手続です。

強制執行のパターンとしては、相手方が金銭の支払いをしないときに、相手方の財産を強制的に換価するもののほか、賃借している不動産を明け渡すように裁判所が命令したにもかかわらず、明け渡しをしないときに、強制的に建物の明渡を実現するものなどがあります。

ここでは、金銭の支払いを目的とする強制執行の概観をご紹介します。
対象となる相手方の財産の典型例は、売掛金や給与などの債権と不動産といえるでしょう。

不動産に対する強制執行は次のような流れで進みます。

  1. ①目的不動産の所在地を管轄する地方裁判所(支部を含む)に対して、書面で申立てを行います。
  2. ②申立てが認められれば、裁判所が開始決定を行います。 これにより、不動産の登記簿に「差押」の登記がなされ、債務者と所有者に開始決定正本が送達されます。
  3. ③執行官により、対象不動産について調査が行われ、 売却基準価額(従来の最低売却価額に相当するもの)が定められます。なお、入札は、売却基準価額から,その10分の2に相当する額を差し引いた価額(買受可能価額)以上の金額でなされることとされています。
  4. ④第1回目の売却方法として、定められた期間内に入札をする方法(期間入札)がとられます。 買受希望者は、入札期日までに、裁判所の閲覧室や不動産競売物件情報サイト(BIT)で資料(三点セット)を閲覧します。資料により、不動産の現在の状況のほか、不動産に関する権利関係がわかりますが、自ら現地を確認することも重要です。
  5. ⑤入札は、公告書に記載されている保証金を納付して、売却基準価額からその10分の2に相当する額を差し引いた価額(買受可能価額)以上の金額でしなければなりません。
    最高価で落札し売却許可を受けた買受人は、期限までに、入札金額から保証金額を引いた代金を納付すれば、所有権を取得します。
  6. ⑥裁判所により配当が実施されます。 債権者間の優先順位に従って配当されますので、債権者であっても配当を受けることができない場合もあります。

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債権執行手続

債権者は、債務者の給料、売掛金、銀行預金などの債権を差押え、それを直接取り立てることができます。
例えば、銀行預金を差し押さえる場合、債務者の預金のある銀行を第三債務者として銀行預金を差し押さえることになります。

  1. ①原則として、債務者の住所地を管轄する地方裁判所(支部を含む)に債権差押命令の申立てをします。
    差押えの対象となる債権が現実に存在するかどうか、存在するとしてその内容(金額)を知りたいので、第三債務者(銀行)に対して、差押債権の有無などにつき回答を求める申立て(陳述催告の申立て)をともに行います。
  2. ②裁判所は、債権差押命令申立てに理由があると認めるときは差押命令を発し、 債務者と第三債務者に送達されます。
  3. ③第三債務者に命令が送達されると、差押えの効力が生じます。 なお、給料差押えの場合は、原則として相手方の名目上の給与から法定控除額を差し引いた額の4分の1(月給で44万円を超える場合には,33万円を除いた金額)を差し押さえることができます。
  4. ④債権差押命令が債務者に送達された日から1週間が経過すると、 債権者はその債権を自分に対して支払ってほしいと請求すること(取り立て)ができます。
    ただし、第三債務者が供託をすることもあり、その場合は、裁判所により配当が実施されます。
    第三債務者から支払を受けたときは、その旨を裁判所に届け出ます。

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